2019年9月14日 『論集』の執筆料について
会員および論集執筆者の皆様へ(お詫び)
2016年5月全国大会の際、以下の通り、『論集』の執筆料について議決されておりました。
「提案4号 論集の発行は従来通り2年を基本とし、第19号より、執筆者は従来通り買い上げ5冊に加えて、執筆料1万円を支払うこととする。ただし、学生会員には執筆料を課さない。また、字数は超過しないことが原則だが、万一超過した場合については、追加料金を課す。」
本件はすでに2016年7月の『会報』で会員に対して周知されておりますが、編集規定において明示されておらず。またHP上にも掲示されておりませんでした。従いまして、HPの次回更新時に、論集編集規定に以下を追加いたします。ご理解のほどよろしくお願いいたします。今回の論集より規定は適用されますが、関係者の皆様におかれましては連絡が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
論集編集委員会
2019年8月2日 2019年度 十七世紀英文学会 全国大会・総会・懇親会の御案内
2019年度 十七世紀英文学会 全国大会・総会・懇親会の御案内
2019年度全国大会(第8回)のお知らせ
日時:2019年9月21日(土)14:00~16:40
(発表時間は各30 分+質疑応答各10分+休憩10分)
〒980-8511 宮城県仙台市青葉区土樋一丁目3-1
http://www.tohoku-gakuin.ac.jp/access/tsuchitoi.html
(4ページの地図をご参照ください。)
1 14:10~14:50 東京支部 司会 伊澤 高志
ヤーコプ・ベーメ入門入門
冨樫 剛
ドイツの職人・商人・神秘思想家ヤーコプ・ベーメ(Jakob Böhme [Boehme, Behmen], 1575-1624; ドイツ語では「ボァーマ」と聞こえる)がここ20年ほど注目されてきている。特にロンドン大のアリエル・ヘサヨン(Ariel Hessayon)がウィンスタンリー、ランター(「暴言族」)およびクエイカー(「友の会」会員)らとの関連で研究を進めてきており、『ジェイコブ・ベーメ入門』(An Introduction to Jacob Boehme, 2014)のような入門書も出している。
本論考で問題にしたいのは、このような入門書を読んでもベーメの思想がわからないことである。ナイジェル・スミス(Nigel Smith)が「ベーメを理解できた人はいるか」(“Did Anyone Understand Boehme”)なる論考を上記『入門』に寄せるほどベーメの文章は難解である。が、より大きな問題は、各論者がベーメの言葉を引用しないこと、彼の議論を要約しないこと、にあると思われる。この現状を正すべく、本論考ではベーメの『神の本質の三原理』(A Description of the Three Principles of the Divine Essence, 1648)をとりあげ、私に可能な範囲でベーメの議論を紹介し、それが1640-60年代のイギリスで人気を集めた理由を探りたいと思う。
2 15:00~15:40 関西支部 司会 松本 舞
17世紀英詩における詩的言語の継承と発展
桂山 康司
用語の創意工夫は、詩的表現発展の歴史にあって中心課題の一つであり、それが、リズムなど、他の詩固有の表現法とどのように組み合わされ、あるいは、対照させられているかの観察は、詩作品理解において欠かすことのできない重要なアプローチである。チョーサーによって切り開かれたと思われる古典語由来の多音節語(polysyllable)―いわゆるaureate terms―の活用は、そのままスコットランドのチョーサー派詩人に引き継がれ、シェイクスピアの独創を経て、17世紀英詩にあっても看過できない更なる工夫が施された。直ちに、ミルトンの名が思い浮かぶが、それは際立った事例であり、孤高の詩人ならではの達成であった。その方向性は、逆に、18世紀の表現法から柔軟性を奪い、ロマン派詩人、特に、ワーズワスの言語実験により、いわゆるpoetic dictionへの批判を招くこととなったが、一方で、この新しい変化の兆しが見えた後も、英詩における伝統的用語法は現代にいたるまでその命脈を保ち続けていると思われる。本発表においては、この表現力の源にある原理の探索を試み、その過程で、詩的言語発展の歴史において17世紀英詩が果たしたと思われる役割の一端を提示してみたい。
3 15:50~16:30 東北支部 司会 川田 潤
shakespeare からShakespeare へ
佐々木 和貴
2010年代には、「17世紀後半のシェイクスピア受容」をめぐる重要な研究書が立て続けに現れた。まずはLucas Erne のShakespeare and the Book Trade (Cambridge UP, 2013)が出版され、Judith MilhouseとRobert D. Humeによる大著The Publication of Plays in London 1660-1800: Playwrights, Publishers and the Market (The British Library, 2015)が続いた。そしてその影響下にCanonizing Shakespeare : Stationers and the Book Trade, 1640-1740 (Cambridge UP, 2017) という粒ぞろいの論集が編まれ、編者のEmma DepledgeはShakespeare’s Rise to Cultural Prominence: Politics, Print and Alteration, 1642-1700 (Cambridge UP, 2018)という優れた論考も発表している。また我が国でも、『イギリス王政復古演劇案内』(松柏社、2009年)でまかれた種が、『王政復古期シェイクスピア改作戯曲選集』(九州大学出版会、2018年)という大輪の花を咲かせ、シェイクスピアの主な改作が日本語で読めるようになった。この分野の研究の風景は、この10年間で、まさに様変わりしつつあるといってよいだろう。
そこで本報告ではこうした動向を踏まえつつ、17世紀中葉から後半にかけて、shakespeareがどのようにしてShakespeareに変貌していったのか、つまり「大作家シェイクピア」誕生の条件はどのようにして整備されたのかを、とりあえずは、改作と出版業者の役割を手がかりに考えてみたい。
まず改作については、1660年代にシェイクスピア作品を次々と改変してその商業価値を高め、後世に伝えたSir William D’Avenant (1606-1668)の役割を改めて評価したい。また、1680年前後の第二次改作ブームをとりあげ、多様な作家がこの時期にシェイクスピアに注目した意味と意義を探る予定である。
一方、出版業者については、Henry Herringman (1628–1704)に焦点を当てることになるだろう。次の世代のJacob Tonson (1655–1736)と比べて、論じられることは比較的少ないが、第四版フォリオ(1685)の出版を中心とした彼の仕事は、この時期のシェイクスピア受容にとって、決定的な意味を持っていたはずである。
もちろん、これらの切り口だけで全体像を提示することは不可能だが、どのような偶然と必然が絡み合って「17世紀後半におけるシェイクスピア像」が変貌・成立したのか、本発表では、その手がかりを提示できればと考えている。またこれは、18世紀に成立するシェイクスピアの神格化(Bardolatry)とそれに伴うシェイクスピア産業の出現のいわば前史を探る試みともなるだろう。
2019年度総会のお知らせ
- 日時:2019年9月21日(土)16:45~17:15(全国大会終了後)
- 場所:東北学院大学土樋キャンパス ホーイ記念館H301教室(全国大会と同じ会場)
総 会 次 第
【報告・連絡事項】
1 各支部活動報告
2 編集委員会報告
3 2018年度会計報告(資料は当日)
4 その他
【審 議 事 項】
1 新会長選出
2 新事務局選出
3 2020年度以降の全国大会・総会の開催地および日程について
4 その他
懇親会のお知らせ
本年度の懇親会は、大会・総会会場近隣のBarm’s Irish Pub(バーンズ アイリッシュパブ)にて開催いたします。お食事を楽しみながら会員同士の意見交換および情報交換をしていただけましたら幸いです。会員の皆様にはぜひご参加くださいますようお願い申し上げます。
- 日時:2019年9月21日(土)18:00~20:00
- 場所:Barm’s Irish Pub(仙台市青葉区五橋2-11-18第三ショーケービル112)
- 会費:7,500円
- 出欠:出席の方のみメールでのご連絡をお願いいたします。8月30日(金)までに各支部事務局にお知らせください。31日以降、出欠の変更等がある場合も各支部事務局までご連絡ください。なお、会場の都合上、変更は9月5日(木)までとさせていただきます。
事務局他
*本部事務局:竹山 友子
*東北支部事務局:川崎 和基
*東京支部事務局:伊澤 高志
*関西支部事務局:松本 舞
*全国大会開催校委員:福士 航
2019年6月18日 2019 Newsletter No.1
2019年度の「Newsletter No.1」が発行されました。
2019年5月27日 バトラー翻訳の書評掲載のお知らせ
バトラー翻訳の書評が掲載されました。
サミュエル・バトラー(著)飯沼万里子・三浦伊都枝・高谷修(編集)、東中稜代(解説)、バトラー研究会(訳)『ヒューディブラス』
「全国大会開催校委員」設置のお知らせ
9月の全国大会開催にあたり、「全国大会開催校委員」を臨時に設置することになりました。つきましては開催校の東北学院大学福士航先生にご就任いただきます(ホームページには次回更新時に掲載いたします)。任期は大会開催月(9月)末日までといたします。
本部事務局 竹山
2019年4月24日 2018年度「業績」「所属変更」などご報告のお願い
十七世紀英文学会HPの「会員による新刊情報」と「会員による最新研究情報」のアップデートを年二回実施することになっております。
5月末には各支部において、また11月末にはHP委員においてデータを回収いたします。
会員の皆様による研究業績を内外に知らせる良い機会となりますので、ぜひともご協力お願いいたします。
つきましては、5月末までに、昨年度の新刊・研究情報を各支部の事務局までお寄せください。
また過去5年間の業績で、HP上のリストから漏れ落ちているものがあればぜひお知らせください。
新年度にあたり、住所および所属変更などのご報告も合わせてお願いいたします。
学会HP委員 山本真司
“Shinji Yamamoto” <sya【アットマーク】aoyamagakuin.jp>
教員公募情報受け付けおよびツイッター配信開始のお知らせ
「教員公募情報受け付けおよびツイッター配信開始のお知らせ」
当学会役員会での協議により、今後、国公立私立の大学、短大、それに準じる教育・研究機関から当学会に寄せられた英語英文学関係専任職の公募情報を、学会ツイッターで配信することになりました。学会ツイッターでは、情報をお寄せいただいた順に、大学の公募ホームページあるいは研究者人材データベース(JREC-IN)へのリンクを掲載いたします。掲載を希望される場合には、本部事務局宛てにメールにて応募締め切りとともにお知らせください。なお、ウェブサイトへのリンクがない場合は、PDFデータを添付ファイルにてお送りください。
2019年3月5日 東北支部2018年度第3回 3月例会(箭川修先生を偲ぶ会)御案内
東北支部2018年度第3回3月例会を下記の要領で開催いたします。
この例会は特に昨年ご逝去された箭川修先生を偲んで開催いたします。
万障お繰り合わせの上のご出席を賜りますようお願い申し上げます。
なお、当日は箭川先生を偲んで懇親会を(18時開催)予定しております。
懇親会の詳細につきましては、東北支部事務局川崎までお問合せください。
皆様のご参加をお待ちしております。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
十七世紀英文学会東北支部2018年度第3回 3月例会
―箭川 修 先生を偲ぶ会― 御案内
日 時 : 2019年3月22日(金)13:00~
場 所 : 東北学院大学サテライトキャンパス
住 所 : 仙台市青葉区一番町2-2-13 仙建ビル1階
1. 特別講演 13:00―14:30
講 師 : 荒木 正純 先生
題 目 : 「民衆フランス語」とは何か? または、「民衆フランス語」とは?
—ファクシミリ版『荒地』が生起させる言語問題—」
司 会 : 佐々木 和貴 先生
2.シンポジウム 15:00-17:00
発表者 : 笹川 渉 先生
題 目 : 「『失楽園』における共同体」
発表者 : 福士 航 先生
題 目 : 「Aphra Behnのムーア人表象—Abdelazerを読む」
発表者 : 吉原 ゆかり 先生
題 目 : 「オフィーリアが泳げたら?」
司 会 : 川崎 和基
3.懇親会 18:00~
以上
十七世紀英文学会東北支部事務局
〒963-8642
福島県郡山市田村町徳定字中河原1
日本大学工学部 川崎 和基 研究室内
E-mail: kawasaki@ge.ce.nihon-u.ac.jp
2019年1月16日 『論集』締め切り延長について
応募数が既定数に達しなかったため、17世紀英文学会『論集』の締め切りが3月末まで延長されることになりました。会員の皆様の積極的な投稿をお願い致します。
『論集』編集委員会