新着情報

2022年5月7日 熊本大学名誉教授の福田昇八先生『失楽園』の訳について

会員の水野眞理先生から、 熊本大学名誉教授の福田昇八先生『失楽園』の訳についてのお知らせをいただきましたので、ここに転載いたします。


十七世紀英文学会 会員各位

このたび、当学会会員によるものではありませんが、Paradise Lost の新訳が出ましたので、お知らせ申し上げます。

訳者は、熊本大学名誉教授の福田昇八先生です。福田先生は東京大学のご出身で、長くEdmund Spenserのご研究に携わられ、『妖精の女王』、『羊飼いの暦』ほかSpenserのほとんどの韻文作品を翻訳されました。英語の韻文は、日本語に訳すときにも、韻律のある文章にすべきであるという信念のもと、『妖精の女王』は散文訳に加えて韻文訳も出しておられます。この度、七五調を基調として『失楽園』の訳を完成されました。

もう一点今回の翻訳出版の画期的な特徴は、書物の形ではなく、YouTubeで、誰でも無料で全巻の訳を読む(聞く)ことができるということです。背景にはGustave Doréの挿絵が使われています。一巻を3つの動画に分け、全部で36の動画からなっています。以下のリンクはその最初のものですが、他のリンクも見ることができます。

福田先生は十七世紀英文学会の会員ではあられませんが、Paradise Lost の全巻の訳業は大きな仕事と思いますので、会員のなかでMiltonにご関心をお持ちの皆様に知っていただければと思い、ご案内を差し上げるしだいです。

水野眞理