英語研究書
  • ¥2,500 ( 税込 ¥2,750 )
  • B6判 上製
  • 200 pp.
  • 978-4-7647-1237-9

愛と笑いと革命の『ユリシーズ』

新名桂子 / 岩下いずみ / 田中恵理 編著
伊東栄志郎 / 河原真也 / 鈴木英之 / 中尾真理 / 福岡眞知子 / 安井誠 著

20世紀文学の最高峰にして超難読書、ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』の一体何がすごいのか――この問いを、「愛」と「笑い」と「革命」をキーワードに考察するブルームズデイ(1904年6月16日)120周年記念論集。

主要目次
【論文】

モリーの独白における身体表象
――『ユリシーズ』出版百年目からみる言葉の軌跡/奇跡
田中恵理

これはフィクションです。実在の人物、団体名等とも関係あります。
――百二年目の『ユリシーズ』SAY YES
伊東 栄志郎

『ユリシーズ』第十二挿話の集団幻想への笑いと気づき
鈴木 英之

「物語の構造」と「抒情の技巧」――第十四挿話
中尾 真理

『ユリシーズ』のユグノー表象に見る移民像
――ジョイスが種を蒔いた共同体の未来
岩下 いずみ

革命前夜の『ユリシーズ』――ジョイスと復活祭蜂起
河原 真也

二項対立の弁証法を超えて
――第十挿話「さまよう岩々」の複眼空間
福岡 眞知子

ジョイスから女たちへ愛をこめて
――『ユリシーズ』におけるパロディによる革命と女性讃歌
新名 桂子

【シンポジウム報告】
「新しい女性的男性」としてのブルームの生きづらさ
安井 誠