英語研究書
  • ¥1,500 ( 税込 ¥1,650 )
  • B6判 
  • 237 pp.
  • 978-4-7647-1201-0

生成文法のプラトン主義(Platonism)の理論的立場を取り入れながら、理論言語学の存在論・方法論を問うと同時に、「言語」(特に、「文」、「文法」、「個別言語」、「意味」)が何であるのか、を問う言語哲学の研究書である。Chomskyを中心とする急進派生成文法・生物言語学の立場の批判的検討も含む。京都大学名誉教授山梨正明先生、千葉大学教授菅野憲司先生の推薦文掲載。

Contents

推薦文 山梨正明(京都大学名誉教授)
推薦文 菅野憲司(千葉大学教授)
謝辞
序章
第1章 抽象的存在者としての「文」の実在性
1.1. はじめに
1.2. Chomskyと生成文法におけるプラトン主義
1.3. 「文」の長さを巡る議論
1.4. 離散的無限性を生物学的器官に帰する誤謬
1.5. 結論
第2章 「話し手が知っている文法」(西山(1998a))
    ―「形式科学」かつ「生物物理学」としての理論言語学の可能性
2.1. 話し手が知っている文法(西山(1998a))
2.2. 所有文読みと譲渡不可能名詞の読み
2.3. Wittgensteinの「私的言語」を巡るKripkeとChomskyの論争
2.4. 理論とリアリティの問題と物理学と生物学
2.5. Chomskyとプラトン主義の実在と非実在
2.6. 形式科学としての理論言語学と生物物理学としての理論言語学の可能性とその併存可能性
2.7. 結論
第3章 「個別言語」とプロトタイプ効果
    ―科学における理論的仮構物
3.1. 個別言語は存在するのか
3.2. プラトン主義の個別言語の定義とその問題点
3.3. I-言語、Chomskyの理論的立場と個別言語
3.4. 個別言語とパラメータ設定の問題とI-言語の改訂
3.5. ファジィ集合とプロトタイプ効果・放射状カテゴリー
3.6. 「α語の母語話者の容認性判断」を巡る研究方略と科学性
3.7. 生成文法の言語獲得モデルの精査と問題点
3.8. 予想される反論とそれに対する反駁
3.8.1. モデル上の設定に過ぎないという一般的反論とそれに対する反駁
3.8.2. 個別言語とその母語話者はモデル上の設定に過ぎないという反論とそれに対する反駁
3.8.3. 複数の母語話者のモデルであるという反論とそれに対する反駁
3.8.4. 個人話者の言語はより広い「個別言語」の一部であるという反論とそれに対する反駁
3.9. 結論
第4章 生成文法の古典的問題としてのWh-移動
    ―外在主義的統語論から内在主義的統語論へ
4.1. Chomskyの素性に基づく移動の記述
4.2. 変項とその値の個数に基づく移動
4.2.1. 個数に基づく移動(岩﨑(2018))
4.2.2. SluicingおよびSwipingの文法性予測可能性
4.2.3. Wh-in-situの文法性予測可能性
4.2.4. 弱交差と強交差の予測可能性
4.3. 結論
第5章 Chomsky の意味論観・認知言語学・改訂生成意味論およびTough 構文の意味論
5.1. (生成文法初期の)Chomsky の意味論観
5.2. 生成文法のモデルにおける意味部門
5.3. Chomsky は(統語論にとって)語用論をどう扱っているか
5.4. Chomsky の語彙項目観
5.5. 内在主義的意味論とTough 構文(Possible 型)
5.6. 結論と改訂生成意味論の提案
第6章 生成文法の社会学―記号とメタファーと特権
6.1. 生成文法における理論的改訂と問題点
6.2. アクロニム記号化による実在性の錯覚、そして、メタファー
6.3. 生成文法の社会学
6.4. Chomsky による生物言語学の「特権」(Postal( 2003))
6.5. 結論
あとがき
付記
引用文献